ライオン錠の取っ手がはずれました
玄関用門扉ハンドルでよく見かけるライオン錠が壊れました。
壊れたと言っても原因は摩耗による脱落です。ライオンの口に引っ掛けているだけの輪っかの取っ手が取れてしまいました。
門扉の中から操作するだけならこのままでも不都合はないのですが、外からレバーを引っ掛けるためは、ライオンの顔を掴んで270度も廻さなければなりません。この操作は、片手ではかなり難しいのす。こうなると、子どもたちは、開けたままで外出してしまうので、なんとかせねばなりません。
実は、我が家の門扉は観音開きになっているのですが、あまり触ることのない、外から見て右側のライオン錠の取っ手は10年ほど前に外れてしまいました。しかし、右側は操作することもなく、取っ手は飾りのようなものですので、放ったらかしにしています。
今回、不都合になった左側の取っ手を取り付け直すことができたのですが、右側はなくなったままです。
その後、修理していた左側の取っ手が脱落しました。理由は分かりません。また、右側の失われていた取っ手が発見されたので、左右合わせて修理しましたので、レポートを書き加えています。2023.8
ライオン錠は製造中止
このライオン錠の取っ手を丸ごと交換してしまえば簡単に問題は解決するのですが、すでに製造中止になっているようです。オークションサイトなどを見ていると昭和レトロ製品のカテゴリーで数千円で販売されていました。
ライオンではないデザインの代替品もあるようですが、交換費用は数万円と記載されているページもあり、数万円掛けてまで・・・と二の足を踏んでしまいます。
さて、なんとか安く交換する方法はないものかとネットを探していると、修繕している方を発見しました。なんと、取っ手を削って穴を開けてネジで固定するという素晴らしい内容です。簡単とは思えませんが、ダメ元で修繕に挑戦してみることにしました。
ライオン錠の取っ手を再取り付けする手順
取っ手が外れた状態
左右ともライオン錠の取っ手が外れています。左側は門扉の開閉で操作するので、特に修繕する必要があります。
ちなみに、取っ手が外れるとライオンの頭は上の方が重いので、ライオンの顔が逆さまになります。カッコ悪いので、右のライオンの顔は固定して逆さまにならないようにしています。
外れた取っ手です。
取っ手は、ライオンの口に押し込んではめこむ構造です。
取っ手の先を拡大しました。右側のでっぱりが摩耗してかなり削られた状態でした。このままはめてもすぐに外れてしまいます。
右側と比較すると、左側の突起は摩耗していない感じです。ちなみに、左側の出っ張りは4mmほどです。
ライオン錠の修繕方法
上の図のとおり、ネジ穴を開けるために取っ手を削ります。
今回のポイントは、この取っ手を削ることです。取っ手をそのままの状態でいきなりネジ穴を開けることは、なかなか難しいので、穴を開けるために取っ手を削るのです。
削らずに穴を開けることができたとしても、ネジを取り付けたときにネジ頭の収まりが悪くなりますので、削る必要があります。
鋳物は思っていた以上に柔らかいもので、修繕は思った以上に簡単でした。
削ったあとに、ネジを通してライオンの口に止めます。このとき、ナットで挟むことでネジの脱落を防ぐわけです。
取っ手を削る
まずは取っ手を垂直方向に削ります。削るといっても金鋸で切っているのですが、固いので削るという感じになります。といっても、金属にしては、鋳物は柔らかい感じです。垂直に切りたいのですが、なかなかうまくいきません。かなり突起側に削ってしまいました。
鋳物は丈夫なので、この程度では破断することはないと思います。まあ大丈夫でしょう。(と思って、やってます。ダメ元ですからね。)
取っ手の色合いが最初の写真とずいぶん違いますが、光の加減で写真写りがずいぶん変わってしまいます。
次に、水平方向に削ります。削るためは取っ手を固定しないと削りにくいです。私はウッドデッキの隙間に取っ手を突っ込んで、糸鋸で削りました。
糸鋸も持っておきたい道具の一つですね。
このような金属を切って刃がこぼれたとしても、糸鋸の刃は安いので、使い捨て気分で使えるので便利です。木材を切るのこぎりでも切れるとは思いますけど、値段が違うのでもったいなくて使えません。
水平に切っている作業の途中です。きれいに削るのはなかなか難しいです。私が下手なだけですが・・・たぶん、まっすぐ切れるかどうかは、しっかり固定できているかどうかで決まるような気もします。
いちおう、水平に削り切りました。水平とは言い難い感じですが、まあ、これでいいかな。この写真で見ても分かりますが、水平よりは右下がりになっています。
もう少し左側を深い位置から切った方が良かったのかもしれません。
上から見たところです。
このアングルからなら、きれいに削っているように見えなくもないです。
取っ手にネジ穴を開ける
ライオンの口の大きさに合わせて、ネジを取り付けます。
ライオンの口の穴は、そこそこ大きいです。
ここにネジを突っ込んでみてから、取っ手の穴のサイズを決めました。
ライオンの口の穴は全長15mm程度です。今回は、M2×20mmのネジで止めることにしました。また、ネジ頭は皿がベストです。垂直方向の切断面がきれいであれば鍋頭でも問題ありませんが、きれいに削ることは至難の業です。その場合は、皿頭のほうが収まりがいいのです。
ウッドデッキの隙間に取っ手を突っ込んで固定してから、削孔します。ドリルはいつもの安物ですが、とても便利に使えます。
削孔完成です。2mmのドリルビットを使いましたが、まっすぐ開けることは至難の業です。ネジを差し込んでみると、傾いてしまいます。そこで、ネジがそれなりに水平になるように穴を広げるように削りました。
最初は削りにくいのですが、軌道に乗れば簡単です。
こんな感じでネジが収まります。皿頭じゃないと収まりが悪いです。
取っ手の取り付け
小さなナットを挟み込んでネジで固定します。ナットをラジオペンチなどで抑えながらネジを突っ込みます。作業が細かいので、部材を落としたりするので、なかなか難しいです。
ライオンの口にはめました。左右ともライオン復活です。ぱっと見は違和感がありませんが、ライオンの取っ手が微妙に傾いていますね。気にしないことにしましょう。
まとめ
経年劣化により破損した玄関門扉用ハンドルのライオン錠を修繕したDIYレポートはいかがだったでしょうか。
簡単に取り替えられそうなライオン錠ですがすでに廃盤になっており、代替品も結構なお値段です。今回のDIYに掛かった費用はネジとナット代の200円ほどです。とても価値あるDIYでした。
今回の作業のポイントは、取っ手をできるだけまっすぐに削り、かつ水平にネジ穴を開けることができるかどうかです。
世の中にはライオン錠の修理で苦労している方がたくさんいらっしゃるようですので、このレポートがご参考になればと思います。
こちらのページを参考にさせていただきました。
とてもきれいな削り口で素晴らしいです。とても参考になりました。ありがとうございました。
DIY:ライオン錠の修理 : 山中比叡平の防災自宅の門ができてから約25年、アルミ門扉のライオン錠のリングが外れるようになりました。材質はアルミの鋳物ですから、長い年月の間に摩耗して外れるようになったようです。ネットで調べると同じようなことが他の家でも起こっているようです。すでにライオン錠は生産中止
コメント
簡易ですが、我家は竹串&テープ&瞬間接着剤で修理しました!
竹串とは思い切りましたね。最安ですね。すばらしいです!