ライオン錠の取手がはずれました
玄関用門扉ハンドルでよく見かけるライオン錠が壊れました。
壊れたと言っても原因は摩耗です。ライオンの口に引っ掛けているだけの取手が取れたのです。門扉の中から操作するだけなら特に不都合はないのですが、外からレバーを引っ掛けるためは、ライオンの顔を廻さなければなりません。90度程度の回転であれば、難しい操作ではありませんが、270度ほど回転させるため、片手では難しくとても不便です。
子どもたちは、開けたままで外出してしまうので、なんとかせねばなりません。
実は、我が家の門扉は観音開きになっているのですが、あまり触ることのない、外から見て右側のライオン錠の取手は10年ほど前に外れてしまいました。しかし、右側は操作することもなく、取手は飾りのようなものですので、放ったらかしにしていました。取手もどこかにいったっきりです。
今回、不都合になった左側の取手を取り付け直すことができたのですが、右側はなくなったままです。
ライオン錠はすでに製造中止になっています
このライオン錠の取手は、交換してしまえば簡単に問題は解決するのですが、すでに製造中止になっているとのことです。オークションサイトなどを見ていると昭和レトロ製品のカテゴリーで数千円で販売されていました。
ライオンではないデザインの代替品もあるようですが、交換費用は数万円と記載されているページもあり、二の足を踏んでしまいます。
さて、なんとか安く交換する方法はないものかとネットを探していると、修繕している方を発見しました。
なんと、取手を削った後に穴を開けてネジで固定するというものです。
簡単とは思えませんが、ダメ元で修繕に挑戦してみることにしました。
ライオン錠の取手をDIYで再取り付けする手順
取手が外れた状態
左右ともライオン錠の取手が外れています。
左側は門扉の開閉で操作するので、修繕する必要があります。
外れた取手です。
がちゃんとはめているだけという構造です。右側のでっぱりが摩耗して削られた状態です。このままはめてもすぐに外れてしまいます。
取手の先を拡大しました。
右側と比較すると、左側の突起は全然摩耗していない感じです。
ちなみに、左側の出っ張りは4mmほどです。
右側の突起の状態では、はずれない方がおかしいレベルですね。
ライオン錠の修繕方法
上の図のとおり、ネジ穴を開けるために取手を削ります。
今回のポイントは、この取手を削ることです。取手をそのままの状態でいきなりネジ穴を開けることは、なかなか難しいので、穴を開けるために取手を削るのです。
削らずに穴を開けることができたとしても、ネジを取り付けたときにネジ山の収まりが悪くなりますので、この方法で修繕するときは、必ず削る必要があります。
鋳物は思っていた以上に柔らかいもので、修繕は思った以上に簡単でした。
では、実際に修繕したレポートをご覧ください。
取手を削る
まずは縦に削ります。思っていた以上に鋳物は柔らかい感じです。
垂直に切りたいのですが、なかなかうまくいきません。
かなり突起側に削ってしまいました。
鋳物は丈夫なので、この程度では破断することはないと思います。まあ大丈夫でしょう。(と思って、やってます。ダメ元ですからね。)
#ところで、取手の色合いが最初の写真とずいぶん違いますが、光の加減で写真写りが全然違うだけです。
次に、水平向きに削ります。
削るためは取手を固定しないと難しいです。
私はウッドデッキの隙間に取手を突っ込んで、糸鋸で削りました。
糸鋸も持っておきたい道具の一つですね。
このような金属を切って刃がこぼれたとしても、糸鋸の刃は安いので、使い捨て気分で使えるので便利です。
木材を切るのこぎりでも切れるとは思いますけど、値段が違うのでもったいなくて使えません。
水平に切っている作業の途中です。
きれいに削るのはなかなか難しいです。
私が下手なだけですが・・・たぶん、まっすぐ切れるかどうかは、しっかり固定できているかどうかで決まると思います。
水平に削り切りました。
水平とは言い難い感じですが、まあ、これでいいかな。
この写真で見ても分かりますが、水平よりは右下がりになっています。
もう少し左側を深い位置から切った方が良かったです。
上から見たところです。
このアングルからなら、きれいに削っているように見えなくもないです。
取手にネジ穴を開ける
ライオンの口の大きさに合わせて、ネジを取り付けます。
ライオンの口の穴は、そこそこ大きいです。
ここにネジを突っ込んでみてから、取手の穴のサイズを決めました。
ライオンの口の穴は全長15mm程度でした。
取手の削れていない側の出っ張りは4mmほどでしたので、取手をはめるのであれば、ネジは5mm程度のでっぱり長さがあれば十分でしょうか?
ということで、太さM2長さ10mm程度のネジをはめる計画にしました。
今回もウッドデッキの隙間に取手を突っ込んで固定してから、削孔します。
ドリルはいつもの安物ですが、とても使えるドリルです。
削孔完成です。
きれいに開いたと思います。
最初は削りにくいのですが、軌道に乗れば簡単でした。
取手の取り付け
ライオンの口にはめました。
ナットを上手に抑えながらネジを突っ込みます。
使おうと思って購入していたネジはネジ山が大きくて納まりませんでした。
仕方なく、家で余っていたネジをはめました。
ネジ山は小さい方がよく、皿ねじの方がいいかもしれません。
買っていたネジはボルトタイプでしたが、使用したネジは木ネジのように先が尖っているものです。
ナットは購入したものでこのネジを止められたので、そのまま使っています。
完成です。
ぱっと見は違和感がありません。
右のライオンの取手を探し出せば、改めて取り付けることにします。
ナットしか使っていませんが、ネジ代は数百円でした。
設置後、1週間以上経過していますが、特に問題ありません。
まとめ
経年劣化により破損した玄関門扉用ハンドルのライオン錠を修繕したDIYレポートはいかがだったでしょうか。
簡単に取り替えられそうなライオン錠ですがすでに廃盤になっており、代替品も結構なお金が掛かります。今回のDIYに掛かった費用は数百円です。とても価値があるDIYでした。
今回の作業のポイントは、削るときはネジ頭がハマる大きさでないといけないため、それなりにネジ頭の部分は広く削らなければならないこと。しかし、強度が落ちるので削り過ぎには注意する必要があります。また、削り口が狭いため、ネジ頭が小さめのネジを使った方がいいでしょう。
世の中にはライオン錠の修理で苦労している方がたくさんいらっしゃるようですので、このレポートがご参考になればと思います。
こちらのページを参考にさせていただきました。
とてもきれいな削り口です。とても参考になりました。ありがとうございました。
DIY:ライオン錠の修理:山中比叡平の防災
コメント
簡易ですが、我家は竹串&テープ&瞬間接着剤で修理しました!
竹串とは思い切りましたね。最安ですね。すばらしいです!