家で涼しく過ごすために対策を駆使しています
昭和の夏は、部屋で昼寝をしたものです。しかし、家の中は暑くて寝られない。下手すると外より暑い。最近の天気予報は、電気代を誰が払うのか一切無視してエアコンのスイッチを入れろと言っています。エアコンを使えば昼寝できますが、我が家は昼間はお客さんが来ない限りエアコンを使いません。太陽が照っている中でエアコンを使うなど理屈に反しています。エアコンを使うなら太陽が沈んだ後です。
しかし、木陰は涼しいのに、家の中はなぜ涼しくないのだろう?同じ日陰なのに・・・
ここでは、我が家で行っている格安の通気対策や遮熱対策をご紹介します。
涼しい家にするために!
我が家は、様々な方法により格安で涼しい家を目指しています。
その方法は、「熱を遮る」「風を通す」のふたつです。
断熱の家がもてはやされていますが、断熱はエアコンありきの考え方です。夏は、風通しの方が重要です。(断熱と風通しは両立できます)
エアコンを入れてしまうと外に出られなくなるというのも理由の一つですが、ふりそそぐ太陽にエアコンで立ち向かうって、ドンキホーテでもあるまいし、何やってんだかの一言です。電気代がもったいこともありますけど。
我が家は、太陽光を遮り、外の風を効率よく家の中に引き込むことを目指しています。
また、コロナウイルスの対処方法として家の中の換気が重要な時代に変わりました。涼しい家は換気にも優れているというか、いかに換気をするかがテーマですので、コロナ対策も同時に解決できます。でも、コロナも落ち着いて、喉元過ぎたので忘れましたね。
涼しい家を目指す我が家のポリシーです。
何が何でもエアコンを使わない!という気持ちではしんどいです。メリハリが大事です。
・暑すぎて体調を崩しては意味がない。
・太陽光がない夜はエアコンを使う。
・昼間でもお客さんが来たときはエアコンを使う。
たとえ、エアコンを使ったとしても、遮光している家の電気代は相対的に安くなるので、我が家のノウハウは役立ちます。
以下は、我が家で実践している「涼しい家にするため」のノウハウです。
家の中に涼しい風を送る
すだれ
すだれは最強です。日射を遮って、風を通すという安くて涼しくなるベストアイテムです。
すだれをせずにエアコンを使う人は理解できません。例えば、温室でエアコンを使っても効き目が悪いに決まってますよね?すだれは、エアコンを使っても有効です。
すだれは数年利用できます。昔の人は賢いです。
たてず(よしず)
「すだれ」は窓にぶらさげて使うものですが、「たてず(よしず)」は地面に置いて窓に立て掛けて使うものです。
「たてず」は大きいので設置するときに不便ですが、「たてず」は「すだれ」と異なり地面を冷やすことができるのです。
家の中に入ってくる風は、地面付近の風です。そのため、「すだれ」の場合は、家に入ってくる風が生暖かくなってしまうのですが、「たてず」なら、より涼しい風が入ってきます。
通行の支障になることや大きいので保管場所に苦労するなどの欠点がありますが、「たてず」の設置が可能であれば、「すだれ」ではなく「たてず」をおすすめします。
緑のカーテン
「たてず」よりも強力なものが、「緑のカーテン」です。
「緑のカーテン」は、隙間がある水の膜でカーテンをしている状態です。植物は、太陽熱を吸収し、葉から水分を蒸散させるので、葉から蒸発熱も奪います。そのため、「すだれ」や「たてず」よりもさらに涼しい風を室内に送ることができます。
ちなみに、「緑のカーテン」でオススメの植物は、「ゴーヤ」です。初夏から秋まで緑を保ち、丈夫で育てやすいのです。雑草みたいな丈夫さです。そして、食べることができるという2度おいしいカーテンです。5月には植えておきたいです。
つるを這わせるネットは、できる限り上の方まで伸ばすと効果的です。
経験上、「アサガオ」「キュウリ」は、寿命がとても短いのです。アサガオやキュウリは8月末には枯れ始めます。9月も暑いので、我が家ではキュウリは植えていません。
「ひょうたん」「ヘチマ」も長持ちするのですが、食べることまで考えるとゴーヤが最強です。
「フウセンカズラ」もなかなかいいです。
残暑の季節まで元気ですし、見ていて爽やかになる緑色です。
最近の我が家では、ゴーヤとフウセンカズラがメインです。
網の掃除は、秋に必要なめんどうな仕事ですが、毎年、網ごと捨てる人もいるようです。
私はもったいなくて捨てられません。ネットに絡んだツルを簡単に取り除く方法を発見しました。

玄関にドア用網戸を設置する
我が家は、玄関ドアにノーカットロータリー網戸を取り付けています。
これはなかなかのスグレモノです。玄関の開けっ放しでは、蚊が入ってきます。これがあれば、涼しい風だけ家の中に入ってきます。
20年ほど壊れずに使い続けています。おすすめです。
玄関に直射日光が当たるようなら、玄関網戸だけでは、熱風が入ってくるので、「たてず」などで日除けをしてから設置しましょう。
壁に通気口(ガラリ)を作る
留守にした自宅に帰ってきたときにモワッとしたいやな空気が充満していることがあります。あの空気をエアコンで冷やしたいとは思いません。電気代の無駄です。エアコンを使う前に排出するのが、正しい行動でしょう。
しかし、給気口があれば、留守のときでも換気扇さえ廻しておけば、徐々に熱気を排出してくれるので、部屋の中がモワッとする状態になりません。そのために、通気孔を開けてました。
うちには猫も留守番しているので、重宝しています。
最近の家には24時間換気口として通気口が最初から設置されているので羨ましい限りです。
自分で穴を開けるのは簡単です。必要なものは、ホールソーと通気口の部材と少しの勇気です。
電動ドリルは安いもので十分です。電動ドリルはコード式をおすすめします。充電式は高価ですし、DIY程度なら、コード式で十分です。
ホールソーも安いもので十分です。ゆっくり時間を掛ければ簡単に穴が空きます。
通気口の部材は安いです。壁内は塩ビパイプを入れました。壁内に風が入ることは、換気の意味でもいいことですが、湿気が入るのはあまり良くないので、それなりに取り付けましょう。といっても、壁内は、床下からつながっていたりするので、完璧に接続しなくても問題ありません。通気口の部材は、ただの蓋みたいなものです。カバーを取り付けたら見た目も綺麗になります。
開口作業は簡単ですが、間違えて柱をくり抜かないように注意しましょう。最初は小さい穴を明けておいて、問題なければ大きな穴を開けましょう。
床に通気口(ガラリ)を作る
我が家をリフォームした際に、こだわった箇所です。さすがにこれは、DIYせずに工務店にお願いしました。
この床下通気口(ガラリ)の優れたところは、換気扇を廻しておけば、床下で冷やされた空気を部屋の中に入れられることです。
床下の空気はなるべく動かしたほうが、床下の湿気を取るためにもいいことです。一石二鳥の素晴らしい装置です。装置というほどのものじゃなく、ただ床と部屋内がつながっているだけなんですけどね。
スライド式の開閉装置も付いているので、寒いときは閉めれば冷気は入ってきません。冬は寒いので、じゅうたんの下に敷いて完全に締め切っています。
この床下通気口は、思った以上の効果があることが分かりました。 今となっては1か所ではなくもっと設置しておけばよかったと思っています。
おすすめです。
サーキュレーターを廻す
サーキュレーターは扇風機と同じものだと思っている方も多いと思いますが、全然違います。
扇風機は近くの人に風を送るものです。サーキュレーターは部屋の中に気流を作るものです。風を送る距離が全然違います。送風機というイメージです。部屋の中に洗濯物を干している場合は特に効き目を感じます。クーラーを使っている場合もサーキュレーターを廻すと体感温度が下がります。
夏の我が家では一日中廻しています。電気代が安いからできることですね。
家の中の温かい空気を外に出す
換気排熱ファンを設置する
上記は我が家の2階の天井の写真です。右の四角い換気扇のようなものが換気排熱ファンです。電気の力を借りていますが、これはなかなか素晴らしい設備です。
※左の丸いものは火災報知器で今回の話とは関係ありません。
見た目は、普通の換気扇なのですが、部屋の中の上の方に溜まっている熱い空気を天井内に押し出すことにより、部屋内の気圧が下がり、外から空気が入ってきます。
天井内の気圧は上がるので、天井内のさらに熱い空気を外に押し出します。当然ながら、天井内が熱いとその下の部屋も暑くなりますから、天井内の温度が下がることは、天井内の温度を下げるだけではないのです。
これも一石二鳥の素晴らしい装置です。エアコンと違って、消費電力も比べ物にならないぐらい小さいです。
この装置が優れているところは、留守でも熱い空気を外に捨てるだけでなく、床下通気口から涼しい空気を家の中に入れられることです。この装置を設置してから、家に帰ってきたときに部屋内がむっとしていることがありません。留守のときにも涼しい空気が床下から入ってきて、暖かい空気は天井内から外に押し出しているわけです。
ちなみに、この換気排熱ファンが動作していないときは、装置のシャッターが閉まるので、暖かい空気は天井内に逃げません。冬でも安心です。

家の周りの温度を下げる
木陰を作る
窓のそばに日陰になるような木を植えるという当たり前の技です。当然ですが、冬は太陽光を部屋内に入れたいので、落葉樹がおすすめです。
うちは、「もみじ」を窓のそばに植えています。紅葉もきれいです。
欠点は、剪定もさることながら、落ち葉の掃除です。毎日はやってられないですので、おおむね葉が落ちてからまとめて掃除しています。ちなみに、落葉樹は、落ち葉の掃除が大変と思っている方が多いかもしれませんが、常緑樹は年中掃除をすることになるので、落葉樹のほうが掃除の回数が少ないので楽です。樹種によりますけど。
西日を遮る
これから家を建てたり、引っ越しをしたりする人は、できる限り西隣に家がある家を選びましょう。せめて、西側に窓は作らないようにしましょう。西日は一切不要です。西日が当たる家の夏は灼熱地獄です。学生の時に、昼寝して死にかけました。(少なくとも私はそう思いました)
冬ならありがたいかというと、冬はすぐに日が沈むので、ありがたいと思うほどの恩恵はありません。
結論として、西日は不要です。
緑のじゅうたん(芝生を植える)
芝生は、緑のカーテンと同様の効果があります。芝生は水を含んでいるので、地面に水を撒いているのと同じ状態です。葉から水分を蒸散させ蒸発熱を奪います。そのため、地面の温度が下がります。アスファルトやコンクリートや石畳や砂利敷とはとは全然違うわけです。
ただし、世話が面倒です。我が家の庭で一番世話が面倒なのは芝生です。見た目もいいので、頑張っていますが、将来は違う植物がないものかと考えていますが・・・クローバーとかならいい感じじゃないかと思いますが、どうなんでしょうか?
涼しくなるために雑草をはびこらせるという手もあります。冷却効果は同じだと思いますが、見た目が微妙です。蚊などの虫が増えるかもしれません。
バルコニーの日除け
我が家のバルコニーは屋根があります。屋根材に色がついているので、それなりに日射は遮られているのですが、それでも洗濯物が紫外線で傷むほどの日射量があります。夏の日射を侮ってはいけません。うちでは、「たてず」を屋根の内側に取り付けてさらなる日除けを試みています。
これには副次的な効果がありました。
「たてず」の上の方に「空気の層」ができ、ペアガラスと同じような状態になりました。そのため、たてずの下は風通しが良くなって、より涼しくなりました。嬉しい誤算です。
その他の対策
サンルームの日除け
春や秋はポカポカと温かく快適なサンルームですが、夏のサンルームは灼熱地獄です。
暑さ対策で、最も試行錯誤を繰り返したのが、このサンルームです。サンルームを涼しくすることはかなりの難題でした。実際、サンルームは温室と似たようなものですからね。
日除けは、先に書いたように木陰を作ることが一番だと思います。しかし、大木でもない限り、サンルームは涼しくはなりません。
上の写真はサンルーム内の写真です。左が庭側(東側)で右が部屋側です。
朝日が直撃するので、朝からかなりの暑さです。朝日が当たる庭側(東側)は、通風を諦めて遮光カーテンで完全に遮断しています。上部は、すだれを取り付けて、太陽光を防ぎます。写真正面(南側)と後ろ側(北側)は網戸にして風を通します。
しかし、写真正面(南側)を見て分かるとおり、掃き出し窓の上の方はガラスの壁になっているので、サンルームの上の方には熱気が溜まる構造になっています。しかし、サンルームから室内に続く右側の窓の高さは、サンルーム南北面の窓の上部よりも高いのです。つまり、サンルームから部屋に続く窓を開けると、サンルーム内の熱気は部屋内に入ってくるのです。
なんという設計であろうか・・・
寒い時期なら完璧な設計ですが、困る季節の方が多いのです。そのため、夏はこの熱気をサンルームから部屋内に入れないがために、のれんを付けています。
部屋内からサンルームを見た写真です。見た目はとても悪いですが、わざわざ熱気を部屋の中に入れるわけにはいきません。
部屋からサンルームに出るときに、のれんをくぐるとものすごい熱気を感じます。
しかし、この方法で、サンルームの熱をそれなりに南北方向の網戸から外に排出できるようになりました。
エアコン室外機の日除け
エアコン運転のエネルギー効率を上げるために、エアコンの室外機は冷やした方が効きが良くなります。室外機を日陰に置くことがベストですが、なかなかそうはいきません。
そこで、一番安上がりなのが、このようにすだれを使って日よけをします。たぶん、効いていると思います。
あまり見た目がいいものではありませんが、家の裏にあるので気にしません。家の表側に置いている場合は、おしゃれな製品を選んだほうがいいと思います。
最近は電気代も上がってきているので、この手の商品が増えてきましたね。
我が家は、昼にエアコンを使わないといっても、室外機が熱々の状態で夜を迎えるのは運転効率的にもったいないので、室外機に日よけを付けています。
打ち水は想像以上に効果があります
夕日が落ちた後は、打ち水をします。
なぜ、みなさんは打ち水をしないのか分かりません。一度やってみてください。気温が下がることを体感できます。
全然違いますよ。
うちは、家の周りに浴びせまくります。エアコンの室外機にも掛けています。家の前の道路にも撒いています。じゅーって聞こえるときもあります。こんな道路の熱が家に入ってくるのは勘弁して欲しいです。
水は安いです。遠慮なく掛けましょう。屋根にも水をぶっ掛けたいぐらいです。
ちなみに、日が落ちた後じゃないと意味がありません。日光があたったらお湯を作ることになり、家の周りがサウナ状態になるので逆効果です。実行するのは、日が落ちた夕方です。
水は安いと書きましたが、上水道を撒くのはもったいないですね。我が家では雨水を貯めておいて撒いています。これなら無料です。

まとめ
暑い家を少しでも涼しくするための方法についてまとめましたが、いかがだったでしょうか。
涼しい家を作るためには、いかに遮熱・排熱をすることがポイントです、それとともに「いかに冷たい外気を家の中に引き込むか」も重要なポイントです。
いかに冷たい空気を入れるかもとても重要ですが、そのために外気を冷やすために木陰や緑のカーテンを作ることは有効です。
実際は、人が部屋にいる限り体温で部屋は暖まります。また、料理をすれば部屋の温度はどんどん上がります。そのため、いかに排熱するかも重要なポイントです。
ポイントをまとめます。
1 日射を遮る
2 涼しい風を家の中に入れる
3 熱い空気は外に押し出す→外の空気が自然に入ってくる
ちなみに、冬も温かい家を作るために格安でできる限りの努力をしています。こっちのほうが簡単です。
こちらも参考にどうぞ。

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